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会計相談室

2014年7月28日 13:00:00

利益を出したいなら予算を作りなさい

Inage Hawaii

具体的な目標は人の未来を変える。「譲矢(ゆずりや)さん、うちのグループ会社で、ケータリング会社を昨年つくったのじゃが、創立以来6か月になるが一回も月次で黒字を出したことがないのじゃ。何とかならんかのぅ。」鬣(たてがみ)は、いつも通りおもむろに会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち、通称譲謙(ゆずけん))に聞いてみた。


「鬣さん、何人の会社ですか?」


「1人でやっているよ。他の格安サービス会社に対抗するため、最小の単位で始めたのじゃ」


「それは、黒字の作り方を最初教えてあげた方がよいと思います。」


「黒字の作り方?何じゃそれは?」


「その従業員の方にまず、請求書の書き方と出すタイミングを教えてあげるのがよでしょう。そして、その成果がすぐわかるようにその部門だけの損益計算書も作成してください。」


「それからどうするんだ?」


「それから、損益計算書の見方を教えてあげてください。その損益計算書には、売上と給与くらいしか載っていないと思います。そうするといくら月に上げれば利益が出るかわかるはずです。」


「それは何を言っているのだ?」


「例えば、その方の給与は月額$2,000とします。さらに事務用品費が$100、家賃が$500とします。そうすると売り上げが$2,600($2,000 + $100+$500)を超えると利益がでることがわかります。」


「それからどうするのだ?」


「本人に予算を立ててもらいます。」


「予算?何だそれは?」


「近未来の予想です。」例えば、今後1年間で売上はいくらで、経費はいくらなのかを予測してもらいます。それができたら、鬣さんは、その方とじっくり予算について話し合ってください。もちろん、そこでは、鬣さんの考えやゴール(利益率20%です)を取り入れてもらうように話し合います。会議は最低でも2時間くらいはかけましょう。」


「えっ、2時間?何でそんなに話さなけりゃならないんだ!」


「各費用は、どのベンダーに、いつ、いくら支払うのかを具体的に1つ1つ決めていかなければならないからです。そうするとより現実的な計画になります。」


「その結果20%の利益がでたなら、必ずその目標は実現します。人間は、近い未来を示されると行動が変わるのです。」


「そんなもんかのう。とにかくやってみよう。」。。。。それから3か月後、「譲謙さん、たしかに利益が出始めた。すごいのう。これは。」


「鬣さん、1度利益がで始めたら、あとは心を高めてそれを続けていくのです。」


米国公認会計士齊藤事務所:齊藤幸喜

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