会計相談室
2011年6月28日 13:00:00
米国のBookkeepingについて (2)
Q.米国のBookkeepingのソフトウエアでは、何ができるのでしょうか?
A.米国のBookkeepingのソフトウエアでは、請求書の作成から始まり、売掛金の年齢管理、回収、売上値引きおよび返品処理、仕入れ処理、買掛金の年齢管理、支払い、修正仕訳、銀行勘定調整表の作成、給与計算、棚卸資産管理や固定資産の管理等、様々なことができます。今回と次回では、米国で多くの企業が使用している「クイックブックス」という会計ソフトウエアを中心に、さらに詳しい説明をしたいと思います。
<できること>
① リストの転送:他の会社のデータ、カスタマーリスト、ベンダーリスト、従業員リスト、勘定科目表を他のファイルに電子的に転送することができます。クイックブックス自体のデータとしては、取引そのもの、カスタマーリスト等の様々なリスト、フォーム テンプレートを転送することができます。ただし、この場合、同じ名前のリストは上書きされてしまうので、注意が必要です。
② テンプレートフォームの変更:クイックブックスには、様々なテンプレートフォームがついていますが、それらに会社のロゴを加えたり、色やフォントを変更することができます。
③ プレミアアカウンタントエディションとエンタープライズエディションでは、ステートメント自体に記載もできます。
④ 修正後試算表(Adjusted trial balance):修正後試算表とは決算作業で必要とされる試算表ですが、ここでは修正前試算表、修正仕訳、修正後試算表を作成表示することができます。
⑤ カスタマータイプの設定:カスタマーのタイプを設定するとカスタマータイプ毎の売上を分析することが可能になります。
⑥ ジョブタイプの設定:異なるサービス毎のジョブの進行状況を追跡すること、ジョブをグループ化することで同種類のジョブを分析すること、特定のビジネスのどのジョブが最も利益率が高いかを分析することが可能になります。
⑦ リストへのインプット項目の増加:プロエディションやプレミアエディションでは、棚卸資産について5つまで、カスタマーリスト、ジョブリスト、ベンダーリストでは7つまでインプットしたい項目を増やすことができます。
⑧ エクセルシートへの転送:カスタマー、従業員、ベンダーリストをエクセルシートに出力することができます。
米国公認会計士齊藤事務所 (www.saitollp.com, info@saitollp.com):齊藤幸喜